コンサルティング

コンサルティング

ESTECH.PS-X

特徴

自動車に代表されるレシプロエンジンの運転中の弾性振動を、きわめて高速に計算することができる新しい有限要素シミュレーションソフトウェアです。

psx_panf1.gif



  • 従来の機構解析をベースとした時間領域の解析手法と異なり、回転するクランクシャフトと非回転系のエンジン本体を周波数領域で連成させ、パワープラント振動を算出する独自の計算原理を採用しました。 (2013年8月特許取得 : 特許第5352026号)
  • 時間領域解法に比べ圧倒的に高速※ かつ安定して解が得られます。 
         ※計算所要時間比で約150倍(弊社ベンチマーク計算による)
  • 弊社ソフト、ESTECH.NAST+のモーダルモデル生成機能を使用。 モード寄与分析、入力寄与分析などを活用した効率的な対策検討が可能です。
  • クランクシャフト回転による遠心力、コリオリ力の影響を考慮した計算が可能です。
  • エンジンの振動解析に特化した、使いやすいプリ、ポストインタフェイスを備えています。

①検証用モデルによるトライアル計算例
  • 計算条件: 3000rpm、 クランクシャフト遠心力およびピン荷重4次成分のみ負荷
    軸受モデル: Reynolds方程式による線形化油膜モデル
    psx_panf2.gif
  • 弾性体特性を考慮した機構解析とも精度よく一致します。 データはAdams/Flexとの比較。
  • 計算時間の比較 (Windows 32bit PC使用)
    ● 本手法    : 約4秒
    ● 弾性体機構解析: 10分
  • モニタ点振動の次数分析 (並進3方向変位RSS値)
    psx_panf3.gif
  • クランクとブロックの間で異なる次数の振動が連成します。 PS-Xでは独自の機能を用いて入力次数、および 入力部位の寄与分析、固有モード寄与分析などを行うことでエンジン振動の要因を明らかにすることができます。
②ソルバのトライアル計算例
  • PS-Xソルバーの計算時間を自動車エンジンのNV開発で一般的に用いられる規模のパワープラントモデルで検証した事例をご紹介します。

    psx_panf4.gif

    計算諸元
    ENG形式
    総排気量
    FEモデル自由度
    クランクモード
    ENG本体モード
    直列4気筒
    2000cm3
    約6,000,000 DOF
    81(固有モード:41/RESVEC:40)
    239(固有モード:163/RESVEC:76)
    運転条件
    最大応答周波数
    計算環境
    応答点自由度数
    PS-Xソルバー計算時間
    3000rpm WOT
    1000 Hz (20次)
    Windows7 64bit/CPU 3.6GHz/16GB RAM
    45 DOF
    約12秒※
  • PS-XソルバーはWindows PC上で動作し、きわめて短時間でエンジン実稼働振動を計算することができます。
    本事例の計算時間 : 約12秒 / 運転条件 ※
    ※ NAST+によるモーダルモデル生成時間は含みません。なお通常、NAST+はNastran解析サーバー上で使用します。
    モーダルモデルの生成に要する計算時間は通常のNastran固有値解析とほぼ同程度です。
③モード寄与分析の例
  • PS-Xのポスト分析機能の一つ、モード寄与分析の例をご紹介します。

    psx_panf6.gif
    psx_panf7.gif
  • モード寄与分析によりエンジン本体振動に対する寄与が大きい固有モードを特定し、対策方針を効率的に決定することができます。
  • PS-Xのモード寄与分析では、エンジン本体自身の固有モードの寄与に加え、クランクシャフトの各固有モードがエンジン本体振動に与える寄与を定量的に比較分析することができます。
④実稼働モードの確認
  • リカバリ計算によって任意の運転条件や周波数範囲で、エンジン本体およびクランクシャフト全体の実稼働振動モードを可視化することができます。
    Recovery of entire engine vibration for arbitrary operating conditions or frequency ranges is provided.

    RWD 4Cylinder LH Mount / 3200rpm / WOT / Vibration recovery in 550Hz to 650Hz

    psx_panf8.gif
    psx_panf12.gifリカバリ計算 Recovery
    psx_panf9.gif

    クランク側面/Crank side views
    クランク振動を静止座標系でリカバリ計算することもできます。
    ブロック振動と重ねあわせることで振動メカニズムの調査に役立ちます。

  • クランク#5ジャーナル付近が大きく変形し、本体を加振しています。
    Large deformation near 5th journal is observed which causes the excitation force on engine block.
⑤応答曲面分析
  • クランクシャフトのモード剛性、モード質量を多水準で変化させた計算を行いエンジンマウント振動の応答曲面を作成しました。
  • 応答曲面分析を用いることで最適な設計指針が得られます。
  • 従来の時間領域解法では困難だったパラメータ組み合わせによる大量の計算を速やかに実施できます。(本例:2100回,1か月→7h)

    クランク固有モードのパラメータ変更
    Change modal parameter (M/K)of crank lateral bend psx_panf13.gif
    左右曲げモード
    Lateral Bend 252Hz
    psx_panf12.gif
    psx_panf14.gif

ツール概要

名称 ESTECH.PS-X
機能
  • エンジン本体、およびクランクシャフトのモーダルモデルを読み込み、主運動部品荷重に起因する実稼働振動を計算する。
  • Nastranバルクデータ形式のFEモデルをモーダルモデルに変換する。(ESTECH.NAST+が必要です)
  • 主運動部品の基本諸元、および燃焼圧から主運動部品荷重(クランクピン荷重、ピストンスラスト力、燃焼室圧力、バランサ力)を作成し、モーダルモデルに負荷する。(プリ機能)
  • 計算結果からモニタ点振動、モード寄与等を算出しグラフプロットする。(ポスト機能)
計算条件
  • 定常運転(一定回転数および負荷)、バランサシャフトあり/なし
計算対象
  • レシプロエンジン

提供内容

  • ESTECH.PS-X   ネットワークライセンス (プリ、ソルバー、ポスト)
    ESTECH.NAST+ ネットワークライセンス (モーダルモデル生成とリカバリ計算時に使用)
    日本語ユーザーズマニュアル
  • 実行環境 : PS-X:Windows7 32bit/64bit  NAST+:Windows、Linux
  • ソフトウエア環境 :
       PS-X    : FLEXlm
       NAST+ : FLEXlm、MSC Nastran 2012.1, MSC Nastran 21013.1.1
  • 買い取りライセンス、または年間レンタルライセンスをご提供します。
  • 初期導入トレーニング半日コース(オプション)
  • 年間保守内容(オプション)
     PS-X     :  バージョンアップ(不定期)
              プラットフォーム変更/OSバージョンアップ対応
              プログラムに起因するバグが確認された場合のバグフィックス対応
     NAST+   :  バージョンアップ(不定期)
              プラットフォーム変更/MSC Nastranバージョンアップ対応
              プログラムに起因するバグが確認された場合のバグフィックス対応

電通総研グループ

  • 株式会社電通総研

このページの先頭に戻る