実験
製品の品質(性能、コスト、重量)を向上するためには、実験解析による現象の数値化、視覚化がまず第一歩です。エステックはそこからお手伝いします。
実験解析とコンピュータシミュレーションは車の両輪です。実験解析によって得られるデータは、構造解析に必要な膨大な情報を含んでいます。また自前の実験場を持ち、実験と解析の一元受託が可能で、実験ドリブンCAEを推進可能なこともエステックの強みです。
半導体ひずみゲージを用いた微小ひずみ測定、レーザ振動計を用いた微小振動測定、ワイヤー式変位計を用いた大変位計測など、振動・騒音・ひずみ・変位測定から高速度カメラによる動作解析まで経験豊富な専門エンジニアが信頼性の高い実験解析をご提供します。
実験場所は問いません。必要な計測機器などをお客様の現場に持ち込み、出張実験も行います。
エステックでは特に機械構造物(自動車、電子・電気機器、建設機械、宇宙・航空、鉄道、船舶、プラント、一般産業機器、アミューズメント機械など)に対する、振動・騒音・挙動に関する現象発生メカニズムの解明を得意としています。
実験技術
モーション計測
物の動き(モーション)を時刻変化に沿って定量的に把握し、メカニズムを分析することが必要な場合があります。エステックでは各種実験装置と機構解析技術を融合させてメカニズムを分析します。
実験モーダル解析
実験モーダル解析は要求精度や内容に応じて多くのバリエーションがあります。対象物や現象に応じて適正な計測器などを正しく用いないと結果の信頼性は保証されません。
エステックは超小型から大型までのインパクトハンマーや電磁加振器を駆使して、最適な加振条件による精度の高い振動実験を行います。高精度な加振実験データを基にカーブフィット処理を行い、機械構造物の振動特性を抽出することができます。
ここでは、トリムドボディ(乗用車から、エンジン、トランスミッション、サスペンションなどを撤去した状態)車体における実験モーダル解析についてご紹介します。
慣性特性計測
自動車のパワープラントの慣性(イナーシャ)特性は、低周波数域の振動現象を決める大きな要因のひとつです。その特性を求める方法として、従来から2点吊り法や慣性能率台を用いる方法などがあります。しかしそれらの方法では測定に多くの労力や時間、費用がかかります。
本事例では、車載状態でのインパクト加振によりパワープラントの振動応答特性を取得することでイナーシャ特性を同定した例をご紹介します。
イナーシャ特性を求めるには、振動伝達関数と、エステックの長年のノウハウを基に作られた内製ソフト(ESTECH.Rmotion、ESTECH.[I]property)を用います。
音源探査計測
騒音問題を改善するためには、音源を精度良く特定することが、効率の高い改善検討に必要です。ここではエステックの実験場に完備している半無響室を用いた自動車の音源探査事例をご紹介します。
治具等価振動モデル構築
機械構造物をアッセンブリ状態だけでなく、単体の振動・騒音評価を必要とする場合があります。例えば自動車では、エンジン、トランスミッション、ブレーキなどユニット単体での試験ベンチにて振動・騒音が発生しており、そのベンチ上での性能をCAEモデルで予測する技術が求められています。
しかしながら、ユニット単体を取り付けるベンチの面板などの治具を精度良くモデル化するには、しっかりした図面が無い、どこまでモデル化すれば良いかなど、モデル化に多大な工数がかかる場合があります。
ここではブレーキ単体評価に対し、加振実験データを基に治具に等価なCAEモデルを構築する事例をご紹介します。